こんにちは、kay(ケイ)です!
私は近頃、海から上がって
山の虜になっておりますが、
山に行き始めたばかりの
ビギナー登山者たちには
ひとつ、「富士山」問題って
あると思うんです。
先日、友人から
非常に興味深い話を聞いたので
今日はぜひともお付き合い下さい。
いつか富士山へ
もともとインドアな青春時代を送った私は
さほど富士山を登ってみたい、と
思ったことはありません。
小学校の修学旅行で
たしか5合目だか8合目くらいまで
バスで連れて行かれた記憶があるくらい。
私なんか、1500m級の山で
死ぬ間際ってとこなのに
いきなり日本一へ!なんていう
野望は生まれてこないのであります。
けれど、人の話を聞けば
いつか富士山に登りたいという動機で
登山を始めた人もかなりいらっしゃる。
ふうん、そんなものかしら。
私にとってはいつだって
他人事なんでありました。
日本人として生まれたんだから
日本一の富士山に
一生に一度は登ってみたい。
登山未経験者をも魅了する日本一の霊山は
挑戦者たちを誘惑し続けます。
彼らにとっては私が死の淵を見た(と思ってる)
丹沢の塔ノ岳でさえ富士山登頂のための肩慣らしに過ぎません。
富士山のブル道
私には気の合う男友達が数人おります。
そのうちの、オタク部門NO.1と
私が勝手に思っている彼から
大変に興味深い話を聞きました。
彼はミニ四駆のラジコンを
趣味でやっているのですが、
好きが講じて「つながり」がどんどん増え
そのコミュニティを介して
とても変わった人脈を築いたのです。
ミニ四駆イベントのために
新しくラジコンを作ることになり
車体に貼るビンテージのステッカーを
Photoshopで加工するお手伝いをした時に
「kayちゃん、富士山には
裏道があるって知ってる?」
と彼は言いました。
裏道って。
「どっち側から登るかってルートの話?」
「いや、違う。
登山者ルートとは全く別に
ブルドーザーで上がる道があんの」
!!!
「ええ?!
ブルドーザーって山上がれるの?!
てゆか、テッペンまで行けんの?!」
「いや、むしろブルドーザーじゃなきゃ
あの道は上がれないと思う」と彼。
聞けば富士山の山頂にある
それぞれの山小屋へ
資材や物資を毎日届けている
会社があるのだそうで。
しかもその会社って完全家族経営だそうで、
その会社の社長さんとはミニ四駆で仲良くなったそうな。
シーズン中は毎日、毎日
ブルドーザーで2時間から3時間かけて
山頂までを往復するそうです。
もちろん山小屋のスタッフや
電波塔を管理している通信会社の人たちも
乗り合いでそのブルドーザーを
利用しているそうなんです。
熔岩やスコリア(黒い軽石)で
覆われた山頂付近は
確かにブルドーザーでなければ
上に進むことはできません。
しかも傾斜と地質があるので
スイッチバックでゆっくりと
登って行くそうなのです。
友人は一度乗せてもらったそうです。
なんと羨ましい。
ゆっくり進んでいるはずのスピードでも、
実際に乗ってみると傾斜があってかなり怖いんだとか。
しかし、その経験はとても珍しい。
日本人に生まれても富士山に登る人がどのくらいいるのか?
富士山に登ったことがあっても
登山するか、自家用車です。
ブルドーザーで富士山頂へ登った人なんて
ホント、初めて見た(笑)
まずは自分の足で
そんな話を聞いたら
「いーなあ!私も連れてってよお」
となるのは当然のこと。
今まで一回も富士山に登りたいなんて
思ったこともないクセに
ラクして行けるとなれば話は別なのです。
そして、ココが一番
私が彼を好きなところですが
羨ましがる私に彼はこう言いました。
「いや、まず自分の足で登った方がいい。
そうじゃなきゃ俺は認めない。」
「うっ。。。」
彼は2度も富士山に挑み、
2度とも山頂を制覇したアイアンマンです。
最初の挑戦は友人8人と行って、
登頂できたのは彼ともう1人だけだったとか。
「ううむ。。。」
考え込む私に彼は言いました。
「もし本当に登りたくなったら
ご一緒します。」
優しいヤツです(笑)
何となく、その頃には
富士山、チャレンジしてみてもいいのかも。。。
今から他の山で練習すれば
もしかしたら行けるのかも。。。
と考えるようになっておりました。
帰りぎわに彼にとっての
富士山の魅力を聞いてみました。
するとすると。
「一回登ると見方が変わるよ。
晴れた日に富士山見えると
ああ、オレあそこにいたんだなって
思うようになったんだ。」
なんだよー。カッコイイじゃんか。
じゃあ、私もいつか
自分の足で。
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